ネオレアリズモ文学(読み)ネオレアリズモぶんがく(英語表記)Italian Neorealism; Neorealismo

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ネオレアリズモ文学」の意味・わかりやすい解説

ネオレアリズモ文学
ネオレアリズモぶんがく
Italian Neorealism; Neorealismo

第2次世界大戦中,もしくは大戦直後のイタリアに生れた文学傾向。反ファシズム闘争の経験からイタリアの社会的,文化的現実を直視して,それのもつ構造のゆがみをあばくことを学んだ作家たちは,他方,多様で直截的な民衆言語を取入れることによって表現の枠を広げ,人間性変革の可能性を目指したネオレアリズモを生み出した。代表的作家に,パベーゼビットリーニプラトリーニベルト,モラビア,C.レービ,カッソーラ,カルビーノらがいる。しかし戦争痕跡が消えていく頃になると,ネオレアリズモ文学も次第に読者との共通基盤を失い,1950年代には衰退に向った。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android