改訂新版 世界大百科事典 「パシグ川」の意味・わかりやすい解説 パシグ[川]Pasig River フィリピン,ルソン島南部,マニラを東から西に横切る川。バイ湖の北西端に発し,途中パシグ町で北から流れてきたマリキナ川と合流,マニラの市街地をゆっくりと蛇行しながらマニラ湾に注ぐ。全長24kmと短いが水量は豊富で,マニラ市内の景観に色を添える。スペイン時代の城郭都市イントラムロスIntramurosは河口左岸に,現在の大統領宮殿は右岸の河口から4kmの地点にある。パシグとはピリピーノ語で川もしくは砂の堤防の意である。執筆者:梅原 弘光 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by
日本大百科全書(ニッポニカ) 「パシグ川」の意味・わかりやすい解説 パシグ川ぱしぐがわPasig フィリピン北部、ルソン島中南部の川。フィリピン最大の湖バイ湖の北西岸から流出し、マニラ市街を経てマニラ湾に注ぐ。延長約23キロメートル。その氾濫(はんらん)原にマニラ市が建設され、この川を挟んで市街は南北に分かれる。北部は商業地区で中国系の住民も多く、南部はスペイン領時代から城塞(じょうさい)が置かれ、住宅地でもあった。小船なら航行可能なため、バイ湖の漁獲物や、沿岸の農産物をマニラに運ぶのに利用された。[別技篤彦] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例 Sponserd by
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「パシグ川」の意味・わかりやすい解説 パシグ川パシグがわPasig River フィリピン,ルソン島中部,首都マニラを流れる川。バイ湖の北西岸から流出し,パシグでマリキナ川を合せ,マニラの市街地を2分してマニラ湾に注ぐ。早くから交通路として利用され,イスラム時代にパシグは水上生活者の小船でにぎわい,スペイン領時代には河口に波止場が設けられた。流れはゆるやかであるが,浅いために大きな船は通れない。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by