ヒロバキバガ(読み)ひろばきばが

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ヒロバキバガ」の意味・わかりやすい解説

ヒロバキバガ
ひろばきばが / 広翅牙蛾

昆虫綱鱗翅(りんし)目ヒロバキバガ科Xylorictidaeのガの総称。小形種ばかりを含む科で、オーストラリアにもっとも繁栄しているが、アフリカからアジアの熱帯および亜熱帯にもかなり多くの種が知られている。日本に産するのは、ツガヒロバキバガMetathrinca tsugensisという1属1種だけである。この種は、はねの開張20ミリメートル内外。体・はねとも純白で、前翅の外縁近くには褐色の細い横線が2、3本あり、縁毛は黒褐色。幼虫は、モミ、ツガ、トウヒヒマラヤスギ小枝に糞(ふん)や針葉で孔道をつくり食害する。年1化で、本州、四国、九州に分布する。

[井上 寛]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android