プリニー式噴火(読み)プリニーシキフンカ

デジタル大辞泉 「プリニー式噴火」の意味・読み・例文・類語

プリニーしき‐ふんか〔‐フンクワ〕【プリニー式噴火】

大量な軽石火山灰を放出する大規模な爆発的噴火ストロンボリ式噴火より規模が大きく、しばしば成層圏に達する噴煙柱を形成し、広範囲に噴出物が堆積する。火砕流を伴うこともある。名称は、大小プリニウスが記録した紀元79年のベスビオ火山に由来日本では、富士山南東斜面の宝永山浅間山がその例。プリニアン噴火

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百科事典マイペディア 「プリニー式噴火」の意味・わかりやすい解説

プリニー式噴火【プリニーしきふんか】

多量の軽石・火山灰を放出する爆発的な火山噴火のこと。放出された火山灰などは風下側に広く堆積して広範囲に被害を及ぼす。噴煙の高さは数万mに及ぶこともある。名称は,イタリアベスビオ火山が79年にこの様式の噴火をしたとき,プリニウスによってその詳細が観察・記録されたことによる。この時の噴火でポンペイの町が降下火山砕屑物によって埋めつくされた。

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世界大百科事典(旧版)内のプリニー式噴火の言及

【噴火】より

…その代表的な例をのべる。通常の爆発的噴火としてはストロンボリ式噴火,ブルカノ式噴火,プリニー式噴火があり,この順に噴火の強度と規模が大きくなる。ストロンボリ式噴火は地中海のストロンボリ火山で過去2000年以上特徴的に見られる様式の噴火で,玄武岩質のマグマが数秒~数十分の間隔で規則正しく火口から投げ出され,弾道を描いて火口周辺に落下することを繰り返す。…

※「プリニー式噴火」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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