ヘチマ(糸瓜)(読み)ヘチマ

百科事典マイペディア 「ヘチマ(糸瓜)」の意味・わかりやすい解説

ヘチマ(糸瓜)【ヘチマ】

熱帯アジア原産のウリ科の一年生つる草。全草無毛。葉は掌状に浅裂。花は黄色で,夏〜秋に咲く。雌雄同株雄花は総状に,雌花葉腋(ようえき)に1個つく。果実は長さ30〜60cmの円筒形液果で,表面は光沢のない深緑色。果実を水に浸して発酵させ,果肉を分離してとりだした繊維洗浄用などに使われる。若い果実は料理用にも使われる。3〜4月直まきし,または5月末に苗を移植して棚仕立てで育てる。→ヘチマ水

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヘチマ(糸瓜)」の意味・わかりやすい解説

ヘチマ(糸瓜)
ヘチマ
Luffa cylindrica; rag gourd

ウリ科のつる性一年草。熱帯アジア原産で,宋の頃中国に伝わり,日本には江戸時代の初めに渡来した。茎には稜があってやや角張り,葉は互生して掌状に3~7裂し,巻きひげは先端で分枝する。8~9月頃に,白みを帯びた黄色花をつける。雌雄同株で雄花は総状,雌花は有柄で単生する。果実は緑色,円筒形で長さ 30~60cmとなり,熟すると果肉の繊維が発達する。つるの切り口から得る「ヘチマ水」は咳止め,利尿,化粧水として利用され,果肉を腐らせて除去したあとの繊維は器物の洗浄,履物などに,また若い果実は食用となる。

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