メカニカル・オートメーション(読み)メカニカルオートメーション

百科事典マイペディア の解説

メカニカル・オートメーション

米国自動車工業における大量連続自動生産方式に端を発した,機械加工,組立作業などの工程の自動化。エンジンの加工ラインが石油化学プラントとともにオートメーションの二大シンボルであった時代に,装置産業におけるプロセスオートメーションと区別するのに一般的に用いられた概念単能工作機械進歩,次いでトランスファーマシン出現などにより,労働力節減,加工精度・歩留りの向上,生産管理の総合的推進が実現,生産性を著しく向上させた。→オートメーション

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世界大百科事典(旧版)内のメカニカル・オートメーションの言及

【オートメーション】より

…後者のためにはコンベヤやポンプ類の搬送機器のみならず,物の取付け,とりはずしなどを自動的に行うマニピュレーターなどの技術の発展が必要であり,その延長上にロボットなどもある。
[プロセス・オートメーションとメカニカル・オートメーション]
 加工される対象が流体や粉体であることの多い化学工業などの装置産業と,自動車に代表される組立機械産業では,工程の連続化に必要な手段も,制御の方式もかなり対照的に異なってくるので,前者をプロセス・オートメーション,後者をメカニカル・オートメーションと呼んで区別することが初期には一般的であった。しかし,この区別は石油化学プラントとエンジン加工ラインがオートメーションの二大シンボルであった時代の産物であり,コンピューターと電子回路を軸にした多様なシステムが,サービスも含めたさまざまな分野に浸透している現在では,あまり重要なものではなくなりつつある。…

【工程管理】より

…また生産システムを有効に利用して顧客からのオーダーを経済的に処理していくための計画schedulingの問題があり,オーダーを進(しんちよく)していくための統制controlの問題がある。
[オートメーション]
 1940年代後半に端を発したオートメーションへの動きは,装置工業においてはプロセスオートメーションprocess automationを,機械工業においてはメカニカルオートメーションmechanical automationを実現してきた。後者においては単一工程ないし数工程の機械化・自動化(数値制御)やマシニングセンターmachining centerから全工程の自動化・無人化へと進展している。…

※「メカニカル・オートメーション」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」