メゾ・ソプラノ(読み)めぞそぷらの(英語表記)mezzo soprano イタリア語

日本大百科全書(ニッポニカ) 「メゾ・ソプラノ」の意味・わかりやすい解説

メゾ・ソプラノ
めぞそぷらの
mezzo soprano イタリア語
mezzo soprano 英語
Mezzosopran ドイツ語

西洋音楽で用いられる女声の声種の一つ。ソプラノアルト中間に位置し、音域はおおむねG3からG5であるが、かならずしも一定ではない。オペラにおけるメゾ・ソプラノは、声質によって叙情的なリリコと劇的なドラマティコに大別されるが、その区別はソプラノほど明確なものではない。なお、17~18世紀に作曲された楽曲では、メゾ・ソプラノの声部にメゾ・ソプラノ記号(五線記譜法の第二線をC4とするハ音記号)を用いることもあった。

[黒坂俊昭]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内のメゾ・ソプラノの言及

【ソプラノ】より

…さらにドニゼッティ,ベリーニなどのイタリア・ロマン派オペラ独得の唱法,ベル・カントは,プリマ・ドンナたるソプラノの声の美しさと技巧を極限にまでおし進めた。 一方,18世紀中葉以降に深みのあるソプラノとして分立した声種メゾ・ソプラノmezzo sopranoは,およそイから2点トにわたる。年配の婦人や女主人公の乳母あるいは腹心の友といった役柄に多くあてられていたが,19世紀の作曲家たちがこの声種の劇的表現力に着目,主役に比肩する重みを与えた。…

※「メゾ・ソプラノ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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