モーティマー家(読み)モーティマーけ(英語表記)Mortimers

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「モーティマー家」の意味・わかりやすい解説

モーティマー家
モーティマーけ
Mortimers

イギリス中世の名門貴族家系ノルマン・コンクェストの際,ウィリアム1世に従ってイングランドに来たライフ (1104頃没) に始まる。ウェールズ国境付近の所領を与えられ,13世紀後半から有力貴族となる。8代目のロジャー・モーティマー (1287~1330) はエドワード2世に反抗し,王妃イザベルとともに王を廃位,殺害 (1327) ,エドワード3世を擁立し,初代マーチ伯 (→マーチ〈伯家〉 ) となったが,反対派の策謀で処刑された。その孫で3代マーチ伯エドマンド (1381没) がエドワード3世の孫娘と結婚したことにより,その子4代マーチ伯ロジャー (1398没) はリチャード2世の継承権者となった。その子5代マーチ伯エドマンド (1391~1425) も王位継承権を有したが,ランカスター家のヘンリー4世,同5世の戴冠により,即位できなかった。彼は男子の相続者がなく黒死病で死んだため,妹アンの子リチャードがマーチ伯および王位継承権を継いで3代ヨーク (公)となり,その長男がエドワード4世,四男がリチャード3世となった。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android