ロンゴス(その他表記)Longos

改訂新版 世界大百科事典 「ロンゴス」の意味・わかりやすい解説

ロンゴス
Longos

紀元後2~3世紀ごろのギリシア小説家生没年不詳。その生涯についてはほとんど何もわからず,作品も《ダフニスとクロエ》の題で知られる小説がひとつ残されているだけである。作品の舞台レスボス島になっていることから,レスボス島の出身と考えられている。牧人小説の祖として重要で,ベルナルダン・ド・サン・ピエールの小説《ポールとビルジニー》やM.ラベルの組曲ダフニスクロエ》など近代文芸・音楽に与えた影響は大きい。
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百科事典マイペディア 「ロンゴス」の意味・わかりやすい解説

ロンゴス

2―3世紀のギリシアの作家。《ダフニスとクロエ》の作者として有名なほか伝記不明。この物語レスボス島を舞台に少年少女が見染め合い愛し合い,幾多の障害の後にやっと結ばれるという話で,田園背景に繰り広げられる純真無垢(むく)な恋物語牧人小説)。近代にも愛読者は多く,ラベルの組曲がある。
→関連項目ダフニス

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ロンゴス」の意味・わかりやすい解説

ロンゴス
ろんごす
Longos

生没年不詳。2~3世紀ごろの古代ギリシアの小説家。レスボス島の出身と考えられるが伝記は明らかでない。レスボスの農園を舞台にとり、貧しい牧人として育てられた身分のよい少年と少女が、多くの障害に耐えたのち幸福に結ばれる恋愛物語『ダフニスとクロエ』の作者とされる。この作品は牧歌的な叙情性で後世に大きな影響を与えた。

[引地正俊]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ロンゴス」の意味・わかりやすい解説

ロンゴス
Longos

2~3世紀頃のギリシアの小説家。レスボス島生れ。恋愛物語『ダフニスとクロエ物語』 Poimenika ta kata Daphnin kai Chloēnの作者。

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世界大百科事典(旧版)内のロンゴスの言及

【ダフニスとクロエ】より

…古代ギリシアの作家ロンゴスによって後2~3世紀ごろ書かれたと伝えられる牧歌的小説。物語の舞台はレスボス島に設定され,全4巻から成る。…

※「ロンゴス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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