ロース(英語表記)Adolf Loos

デジタル大辞泉 「ロース」の意味・読み・例文・類語

ロース

roastから》ローストに適する、牛や豚の肩・背の柔らかい上等な肉。「ロースカツ」

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精選版 日本国語大辞典 「ロース」の意味・読み・例文・類語

ロース

  1. 〘 名詞 〙 ( 「ロースト」の変化した語 )[ 異表記 ] ラウス 牛や豚の背中の柔らかい上等な肉。ローストに適するところからいう。ロース肉。
    1. [初出の実例]「親方にラウスを大切にして焼鍋を一枚あつらへてくんな」(出典:安愚楽鍋(1871‐72)〈仮名垣魯文〉三)
    2. 「牛の精食(ロース)を食はせ」(出典三人妻(1892)〈尾崎紅葉〉前)

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改訂新版 世界大百科事典 「ロース」の意味・わかりやすい解説

ロース
Adolf Loos
生没年:1870-1933

オーストリア建築家。モラビアのブルノ生れ。ドレスデンで学び,1893年よりアメリカに3年滞在した後,ウィーンで仕事を始める。シンケルを尊敬し,イギリス民家関心を持ち,またアメリカの産業建築に強い印象を受けた彼は,当時のウィーンを支配していた世紀末のユーゲントシュティールの建築のみならず,装飾をまだ残すゼツェッシオン分離派)の建築も激しく批判し,〈装飾は罪悪なり〉と断じ,近代建築の道を示す。シュタイナー邸(1911)は,彼の言葉どおりまったく装飾を排した最初の近代建築である。作品は少ないが,ショイ邸(1912)など住宅が主で,その内部空間の豊かさは注目に値する。
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百科事典マイペディア 「ロース」の意味・わかりやすい解説

ロース

ローストに適する肉という意で牛肉豚肉背肉の部分を称し,鞍下(くらした)肉にあたる。ロースのうち内側にあるヒレ肉内ロース,その外側を外ロース,首寄りを肩ロースなどという。柔らかで適当に脂肪があり,最上級の部分とされ,ステーキすき焼,水たき,カツレツ,ソテーなどに使用される。またカモの胸肉(だき身)もロースと呼ばれる。
→関連項目霜降り肉

ロース

建築家。モラビア,ブルノ生れ。ドレスデンの工科大学で学ぶ。1893年より3年間米国に滞在したのち,ウィーンで活動を始める。英国の民家や米国の産業建築に関心をもち,論文《装飾と犯罪》(1908年)でホフマンらのゼツェッシオン建築に見られる装飾性を批判。シュタイナー邸(ウィーン,1911年)やロース・ハウス(同)などの実作によって装飾を削ぎ落とした即物的なデザインを実践し,近代建築の展開に影響を与えた。

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世界大百科事典(旧版)内のロースの言及

【ビーフステーキ】より

…トルヌードは150g程度の円形の厚切りにしたものを用いる。いわゆるロースは適度な柔らかさと脂肪があり,肩寄りのリブを用いたリブステーキ,腰に近く,肉質が最もよいとされるサーロインを焼いたサーロインステーキなどがある。サーロインにつづいて腰骨の上部に位置するランプrumpを用いたランプステーキは,やや,かみごたえがある。…

※「ロース」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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