ワンクリック詐欺(読み)ワンクリックサギ

デジタル大辞泉 「ワンクリック詐欺」の意味・読み・例文・類語

ワンクリック‐さぎ【ワンクリック詐欺】

インターネット携帯電話ウェブサイトを利用して、不当な料金請求を行う詐欺の一。出会い系サイトや成人向けなどのウェブサイトなどにアクセスすると、「登録が完了した」「個人情報を取得した」などの文言とともに、料金の支払方法を指示するケースが多い。ワンクリック料金請求ワンクリ詐欺。→ワンクリックウエア

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ワンクリック詐欺」の意味・わかりやすい解説

ワンクリック詐欺
わんくりっくさぎ

実際には利用していないサイト使用料などを、不当な料金で請求する手法ネット詐欺のこと。たとえばサイト上のバナー広告(見出し広告)や、勧誘メールに記されているURLをクリックしてサイトにアクセスすると、いきなり「登録が完了しました」などと表示され、金額、振込先とともに「料金をお支払いください」などのメッセージが現れるため、一度クリックしただけで詐欺にあうという意味でこうよばれるようになった。「~日以内にお支払いいただけない場合は、法的措置をとります」といった恫喝(どうかつ)的な文言が添えられることもある。

 画面にアクセスした本人IPアドレスや携帯電話の機種名、現在地の都市名などが表示されることもあるため、被害者は本人が特定されたと思い込むことが多いが、実際にはこれらのサーバー上の情報から個人情報を割り出すことはできないと考えてよい。また、サイトにアクセスしただけ、あるいは契約についての十分な説明と明確な同意の意思表示なしに契約が成立することはない。つまりワンクリック詐欺は、法的に成立していない契約に基づく無効な請求であり、支払いを促されても無視してかまわない。最近ではワンクリックではなくツークリック、スリークリックで契約内容の同意を求めるなど手法が巧妙化している。ただし誤って「同意する」とした場合でも、実態が詐欺であることに変わりはなく、契約そのものが成立していないと主張できる。また本人の個人情報を伝えてしまい、詐欺グループとやりとりすることになっても電子契約法(正式名称は「電子消費者契約及び電子承諾通知に関する民法特例に関する法律」。平成13年法律第95号)により契約の無効を主張できる。

[編集部]

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ASCII.jpデジタル用語辞典 「ワンクリック詐欺」の解説

ワンクリック詐欺

ネット上で行われる架空請求詐欺のひとつ。携帯電話、パソコン上のサイトやメール上に載っているリンクボタン、URLをクリックすると、なんらかの料金を請求する画面が出る。そこには、クリックした人間が払うべき金額と振込先の口座が表示されている。悪質なワンクリック詐欺になると、あたかもクリックした人間の個人情報を手に入れかのように見せかけ、払われなかった場合は制裁措置を行なう、などの様々な重圧をかけてくるものもある。もちろん、不当な料金請求なので、法的に無視できる。

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IT用語がわかる辞典 「ワンクリック詐欺」の解説

ワンクリックさぎ【ワンクリック詐欺】

パソコンや携帯電話機からアダルトサイトや出会い系サイトなどにアクセス(リンクを1回クリック)するだけで、いきなり不当な利用料金請求の画面が表示され、金銭をだまし取ろうとする手口。◇もう1回クリックさせて次のページで利用料金請求の画面が表示される場合もある。

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知恵蔵 「ワンクリック詐欺」の解説

ワンクリック詐欺

携帯電話やパソコンに入った見知らぬ電子メールをクリックすると、それだけで会員登録され、高額の請求がなされること。アダルトサイトに多い。詐欺に遭ったと気づいたら、何もクリックせず、連絡先などに電話をせず、最寄りの警察、消費生活センターに相談すること。

(篠崎悦子 ホームエコノミスト / 2007年)

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