デジタル大辞泉
「一汁三菜」の意味・読み・例文・類語
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いちじゅう‐さんさい イチジフ‥【一汁三菜】
〘名〙 汁
(しる)一品、菜三品からなる
料理。
手前に向かって
右方に汁、
左方に飯、
向こう側の右方に膾
(なます)、左方に
平皿(ひらざら)を付け、
中央に
香の物を付ける日本料理の基本的な膳立
(ぜんだ)て。
※
鹿苑日録‐天文一三年(1544)一二月一五日「斎、軒中衆転本坊看坊、経衆七条也。一汁三菜也」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
一汁三菜
いちじゅうさんさい
昔の簡単な食事の形式。一汁一菜は簡素の極みであるが、一汁三菜は一般型、一汁五菜はこころもち豪華となる。一汁三菜は一つの汁とほかに三つの菜が出てくるが、それはなます、平(ひら)(煮物)、焼き物の三つである。焼き物は盆にのせて別に進め、いったん盆を膳(ぜん)の正面に置いてから、焼き物を膳の上にのせる。
[多田鉄之助]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
いちじゅうさんさい【一汁三菜】
1種類の汁物と、3種類の菜からなる、日本料理の基本的な膳立て。菜は普通、なます・煮物・焼き物の3種。ただし日常の家庭料理についていう場合などには、料理の種類にかかわらず用いることが多い。
出典 講談社和・洋・中・エスニック 世界の料理がわかる辞典について 情報
世界大百科事典(旧版)内の一汁三菜の言及
【懐石】より
…ちなみに,この写本の《槐記》は,すべて会席で通されている。今日では,茶席の料理,すなわち高級料理の印象を与えるようになっているが,本来茶席での食事(懐石)は,一汁三菜であって質朴を旨としている。味噌仕立ての汁に,向付(饗膳でいう鱠(なます)),煮物(野菜と鳥肉または魚類の焚き合せ),焼物(切身の魚)の三菜で構成される。…
※「一汁三菜」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」