七枚起請(読み)シチマイキショウ

デジタル大辞泉 「七枚起請」の意味・読み・例文・類語

しちまい‐きしょう〔‐キシヤウ〕【七枚起請】

熊野牛王ごおう誓紙7枚を継ぎ合わせて書いた起請文。また、遊女が客に宛てた長文の起請文。

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精選版 日本国語大辞典 「七枚起請」の意味・読み・例文・類語

しちまい‐きしょう‥キシャウ【七枚起請】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 七枚の牛王(ごおう)の誓紙に書いた起請文。また、七枚継ぎの起請文。
    1. [初出の実例]「七人の者共七枚起請かかせられ、諸事有様の体可申上旨、被仰付候条」(出典:毛利家記‐慶長二年(1597)二月二一日(古事類苑・人二四))
  3. 遊女が、愛情の変わらないことを誓うため、客に書いた長文の起請文。
    1. [初出の実例]「いくよいくよの、うきつとめ、七まいぎしゃうそらせいもん、日ぽんごくの神さんをだましたつみか」(出典:浄瑠璃・長町女腹切(1712頃)道行)

七枚起請の語誌

( 1 )起源は定かでないが、「七枚起請」とともに、「三枚起請」という定型もあったことが認められる。
( 2 )起請を、熊野の牛王宝印に書き、しかも三枚、さらには七枚書くということで誓約の厳重さを示そうとしたものと思われるが、一般に、「七枚起請」が一枚ずつ完結した七枚の起請のことか、七枚にも及ぶ長文の起請のことかは定かではない。いずれの形式も存したかもしれない。

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歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典 「七枚起請」の解説

七枚起請
しちまいのおきうけ

歌舞伎浄瑠璃外題
初演
明和7.5(江戸市村座)

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