三摩耶(読み)サンマヤ

デジタル大辞泉 「三摩耶」の意味・読み・例文・類語

さんまや【三摩×耶/三×耶】

《〈梵〉samayaの音写。約・時・却などと訳す》仏語
漠然とした、時。ある時。さまや。
衆生しゅじょうを誘って悟りの世界へ導こうとする、その時。さまや。
密教で、仏の本誓ほんぜい・除障・警覚・平等の意。仏と衆生本来平等であると解していう。さまや。
三摩耶ぎょう」の略。

さまや【三摩×耶】

さんまや

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「三摩耶」の意味・読み・例文・類語

さんまや【三摩耶・三昧耶】

  1. 〘 名詞 〙 ( [梵語] samaya の音訳 ) 仏語。さまや。
  2. 時間。とき。漠然とした意味で、経典の初めなどに用いる。また衆会、教理などの意。
    1. [初出の実例]「其の時に、三摩耶外道、出来て満財に云く」(出典:今昔物語集(1120頃か)一)
  3. 真言宗では、平等、誓願驚覚、除垢障の四義を説くが、衆生は仏と等しく差異がないと知る平等の義を根底とし、他の三義を引き出したもの。すなわち、衆生と平等である仏は、一切の衆生を差異なく悟りの世界に入らせると誓い、そのように驚覚し、加被力をもって利益を与えるとするもの。
    1. [初出の実例]「操敏堅通之輩、竝皆入三昧耶瑜伽」(出典性霊集‐二(835頃)大唐青龍寺故三朝国師碑)

さ‐まや【三摩耶】

  1. 〘 名詞 〙さんまや(三摩耶)

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