上膳(読み)アゲゼン

デジタル大辞泉 「上膳」の意味・読み・例文・類語

あげ‐ぜん【上(げ)膳】

自分では何もせずに座ったままで、食事の膳を出してもらうこと。また、そのような恵まれた境遇。「上げ膳据え膳」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「上膳」の意味・読み・例文・類語

あがり‐ぜん【上膳】

〘名〙
① 客などが食べ終わって下げた食膳。また、神仏に供えたあとの膳。お下がりの食膳。
仮名草子・尤双紙(1632)上「むさき物之しなじな〈略〉くひこぼしたるあがりぜん」
他人が使用した後のもの。おさがり。遊女、他人の妻などについて比喩的にいうことが多い。→あがりぜん(上膳)を食う
歌舞伎・傾城仏の原(1699)二「おのれ新兵衛と物しをって其の上膳(アガリゼン)が何の嬉しからう」

あげ‐ぜん【上膳】

〘名〙 食事が済んでから、膳を取り下げること。転じて、そのような事を自分でしなくてもよい身分、境遇。⇔据え膳
※茗荷畠(1907)〈真山青果〉二「下女を一人傭はう〈略〉三度々々あげ膳で喰はれる」

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