上馬(読み)アゲウマ

デジタル大辞泉 「上馬」の意味・読み・例文・類語

あげ‐うま【上(げ)馬/揚(げ)馬】

神事の際に、競べ馬騎射を行うこと。また、その馬。
流鏑馬やぶさめなどのとき、騎手最後に乗って走る馬。

じょう‐め〔ジヤウ‐〕【上馬】

すぐれた馬。駿馬しゅんめ
「―の多かる御館みたちかな、武者の館とぞ覚えたる」〈梁塵秘抄・二〉

じょう‐ば〔ジヤウ‐〕【上馬】

すぐれた馬。よい馬。良馬

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「上馬」の意味・読み・例文・類語

のぼり‐うま【上馬】

〘名〙
① 跳びはねるくせのある馬。あがりうま。
※両足院本山谷抄(1500頃)七「此馬はをどりはぬると見へたぞ。まことののほり馬ぞ」
② 都の方へのぼって行く馬。
※あらたま(1921)〈斎藤茂吉〉三崎行「けふもまた急げいそげとのぼり馬(ウマ)とほり過(すが)へる馬を見て嘶(な)く」
香木の名。分類伽羅(きゃら)香味は辛甘苦。六十一種名香の一つ。あがりうま。〔建部隆勝香之筆記(香道秘伝所収)(1573)〕

じょう‐ば ジャウ‥【上馬】

〘名〙
① 上等な馬。よい馬。じょうめ。〔北魏書‐成淹伝〕
文華秀麗集(818)中・奉和春閨怨〈朝野鹿取〉「賤妾中心歓未尽、良人上馬遠従征」

じょう‐め ジャウ‥【上馬】

〘名〙 (「め」は「馬」の呉音) よい馬。すぐれた馬。駿馬
令義解(833)廐牧「凡廐。細馬一疋。中馬二疋。駑馬三疋。〈謂。細馬者。上馬也。駑馬者。下馬也〉」
源氏(1001‐14頃)乙女「むかひ御厩(みまや)して、世になき上めどもをととのへ立てさせ給へり」

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