上高岡村(読み)かみたかおかむら

日本歴史地名大系 「上高岡村」の解説

上高岡村
かみたかおかむら

[現在地名]三木町上高岡

下高岡村の南に位置し、同村とともに「和名抄」三木郡高岡郷の遺称地。中世には公領の高岡郷が知られる。江戸時代初めにも高岡郷として支配されていた。三条さんじようは条里地名で、現在の畦畔からも条里遺構がうかがえる。諏訪すわ北方にある上高岡廃寺は、礎石らしい石が田の岸にあり、出土する軒丸瓦は弘安こうあん(現仲多度郡満濃町)などと同笵の一二葉単弁・八葉単弁のものがあって創建は白鳳期に求められると推定されている。また山大寺やまだいじ池の北方にある山大寺跡からは室町時代の瓦が出土し、仁王田におうだ鐘守かねもりなどの地名が残る。三条には戦国期に信濃から移住したとする安西氏の三条城跡がある。慶長二年(一五九七)安西与八郎は生駒近規より「高岡之郷」内の荒興のうち一〇〇石を与えられている(「生駒近規判物」安西文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

メタン

化学式 CH4 。最も簡単なメタン系炭化水素で,天然ガスの主成分をなしている。また石炭ガスにも 25~30%含まれる。有機物の分解,たとえばセルロースの腐敗,発酵の際に生成され,沼気ともいわれる。また...

メタンの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android