下つ方(読み)シモツカタ

デジタル大辞泉 「下つ方」の意味・読み・例文・類語

しも‐つ‐かた【下つ方】

したの方。しもて。下方。⇔かみつ方
身分の低い人々。しもじも。⇔かみつ方
「それより―は、ほどにつけつつ、時にあひ、したり顔なるも」〈徒然・一〉
京都で、内裏に遠い方。下京しもぎょう。⇔かみつ方
「―の京極わたりなれば、人げ遠く」〈澪標

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「下つ方」の意味・読み・例文・類語

しも【下】 つ 方(かた)

  1. ( 「しもづかた」とも ) 下の方。事物の低い部分。事物の劣っている部面。⇔上(かみ)つ方
  2. 体の腰から下の部分。
    1. [初出の実例]「いはけなげなるしもつかたも、まぎらはさむ」(出典:源氏物語(1001‐14頃)松風)
  3. 官位、身分の低いこと、またその者。
    1. [初出の実例]「それよりしもつかたは、ほどにつけつつ、時にあひ、したりがほなるも」(出典:徒然草(1331頃)一)
  4. 年齢の低いこと。また、その者。
    1. [初出の実例]「かうしたあたまに白米一升に銭五十、それよりしもづかたの子共にも定て五合づつ毎日取られければ」(出典:浮世草子・好色一代女(1686)三)
  5. 京都の町の内裏(だいり)よりも南方一帯下京(しもぎょう)
    1. [初出の実例]「しもつかたの京極わたりなれば、人気とほく」(出典:源氏物語(1001‐14頃)澪標)

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