下焦(読み)したこがる

精選版 日本国語大辞典 「下焦」の意味・読み・例文・類語

した‐こが・る【下焦】

〘自ラ下二〙 (「した」は心の意) 心の中で恋いこがれる。
※桂宮丙本忠岑集(10C前)「わび人の心のうちにくらぶるに富士の山とはしたこがれける」
千載(1187)恋一・六六五「難波女(なにはめ)のすくも焚く火の下こがれ上はつれなきわが身なりけり〈藤原清輔〉」

した‐こがれ【下焦】

〘名〙 (「した」は心の意) 心の中でひそかに恋いこがれること。したもい。
万葉(8C後)一一・二六四九「あしひきの山田守(も)る翁(をぢ)置く蚊火の下粉枯(したこがれ)のみあが恋ひをらく」

げ‐しょう ‥セウ【下焦】

〘名〙 漢方でいう三焦一つ諸説あるが、一般には臍(へそ)より下をいう。〔文明本節用集(室町中)〕
浮世草子忘花(1696)二「旦那は〈略〉六十にちかく、しかも下焦かれさせ給ひ、夜も昼も高いびきで寝てござんす計」 〔史記注‐扁鵲伝〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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