世話役(読み)せわやく

精選版 日本国語大辞典 「世話役」の意味・読み・例文・類語

せわ‐やく【世話役】

〘名〙 団体会合などを組織し、とりまとめたり面倒をみたりする役。また、その人。世話人。せわやき。
※洒落本・風俗七遊談(1756)一「今では世話役(セワヤク)を忰に譲り、隠居を致まして」

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デジタル大辞泉 「世話役」の意味・読み・例文・類語

せわ‐やく【世話役】

世話人」に同じ。

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改訂新版 世界大百科事典 「世話役」の意味・わかりやすい解説

世話役 (せわやく)

社会集団においてそのとりまとめや事務処理にあたる役であり,その人物を一般に世話人という。村落社会には多くの集団が存在するが,そのなかで世話役が設定されるのは各種の日待(ひまち)や(こう)である。組織の責任者が他の構成員より上位の存在となるときは世話役とはいわず,組長とか講頭というように長や頭(かしら)を付けることが多い。世話役という場合は,同等の者のなかでたまたまそのことにあたる者という意味が示されている。しかし,単なる順番で務める役ではない。順番の場合は当番とか宿(やど)という。したがって,世話役は組織内に常時存在する役ではなく,特別な事業をするときに,とりまとめ役として設定されることが多い。たとえば,庚申塔地蔵など石塔・石仏類にしばしば世話人何某と刻されているが,これはその石塔建立に際しとりまとめをした者を示している。世話役の存在は,その集団の内部秩序の基本が上下関係ではなく,対等な関係であることを予想させる。
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葬儀辞典 「世話役」の解説

世話役

葬儀のとき、雑事を担当し、円滑な運営をはかる人。一般的な世話役としては、次のような役割があります。■世話役代表葬儀全体の運営の世話役。■会計係香典の管理、精算などにかかわる役。■調達係食事や返礼品の用意をする役。■受付係通夜・葬儀での受付役。■携帯品係会葬者の携帯品を預かる役。■式場係会葬者の案内役。■接待係僧侶や会葬者の接待役。■台所係料理の用意・配膳などの役。

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