両口(読み)リョウグチ

デジタル大辞泉 「両口」の意味・読み・例文・類語

りょう‐ぐち〔リヤウ‐〕【両口】

《「りょうくち」とも》
両方の口。二つ出入り口
馬の両脇一人ずつついて手綱をとること。
馬子も―をとるぞかし」〈浮・一代男・五〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「両口」の意味・読み・例文・類語

りょう‐ぐち リャウ‥【両口】

〘名〙 (「りょうくち」とも)
① 両方の口。二つの口。二つの出入り口。〔運歩色葉(1548)〕
※遠近草(1573‐92)中「樋口富小路に両口をかかへて酒造る人有けり」
② 馬の両脇につきそって二人で手綱をとること。
※俳諧・口真似草(1656)一「門松たつや両口午の年〈幸以〉」
③ 江戸時代、江戸本所(東京都墨田区)の吉田町、入江町あたりにいた私娼をいう。五十蔵。〔洒落本・婦美車紫(1774)〕

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世界大百科事典(旧版)内の両口の言及

【銚子】より

…酒を入れて杯につぐための器。注口(つぎくち)が両側にあるのを両口(もろくち),片側にあるのを片口といい,いずれも長柄をつけてあった。酒をつぐ器の代表的なものだったため,別系統の徳利が普及するにともない,徳利をもこの名で呼ぶことが多くなった。…

※「両口」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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