中別所板碑塔婆群(読み)なかべつしよいたびとうばぐん

日本歴史地名大系 「中別所板碑塔婆群」の解説

中別所板碑塔婆群
なかべつしよいたびとうばぐん

[現在地名]弘前市中別所

弘前市の西北部郊外、岩木山の東麓中別所なかべつしよ中世の板碑塔婆群がある。俗称石仏いしぼとけに大小三五基、隣接の俗称公卿塚くげづかに一四基、計四九基が現存。付近に散在していたものを集めたといわれる。

両地区にある板碑は、関東地方にみられる緑泥片岩で作製した薄い板石状のものではなく、石を板状に加工したものもあるが、大半は自然石の表面を軽く研磨した自然石板碑である。使われる石は輝石安山岩が多い。大部分は種字のみを刻しており、金剛界大日如来を表すバンが圧倒的に多い。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

五節舞

日本の上代芸能の一つ。宮廷で舞われる女舞。大歌 (おおうた) の一つの五節歌曲を伴奏に舞われる。天武天皇が神女の歌舞をみて作ったと伝えられるが,元来は農耕に関係する田舞に発するといわれる。五節の意味は...

五節舞の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android