中町・愛宕町・大工町・新蔵町(読み)なかまち・あたごまち・だいくまち・しんくらまち

日本歴史地名大系 の解説

中町・愛宕町・大工町・新蔵町
なかまち・あたごまち・だいくまち・しんくらまち

[現在地名]白河市中町・中町北裏なかまちきたうら・愛宕町・大工町・新蔵町・八幡小路はちまんこうじ向新蔵むかいしんくら袋町ふくろまち

小峰こみね城の南、谷津田やんた川の左岸丘陵に位置する。郷帳類には中町・中町村などとして高付される。中町は奥州道中に沿う両側町で東西に連なり、町北側に小峰城の大手門口があり、外堀に接する。東は十軒店じつけんだなとよばれる枡形を挟んでもと町、西は枡形を挟んで天神てんじん町に続く。城下通り五町のうちで、長さ二七八間。横丁(横道)が四条あり、南側三条のうち二条は大工町、一条は愛宕町に通じる。北側の横丁は玄仙げんせん小路を通り家中屋敷に通じる。奥州道中の宿駅として人馬継立を行った。宝永七年(一七一〇)から定問屋が置かれ、常盤家が代々世襲した(白河風土記)。大手口向いの広小路には高札場があり、城下から四方への里程の中心となった。また広小路には奥羽の大名が通行の際、使者を応接する馳走屋敷が置かれた。愛宕町・大工町は中町の南側に位置する裏町で、愛宕町は上・下に分れ、長さ一五八間、町中にある西光さいこう寺が城南に鎮座する愛宕社の別当であるため町名が起こったという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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