久佐々神社(読み)くささじんじや

日本歴史地名大系 「久佐々神社」の解説

久佐々神社
くささじんじや

[現在地名]能勢町宿野

宿野しゆくの南西大路次おおろじ川北方の山麓に鎮座する。旧郷社。祭神は賀茂別雷神を主神に、猿田彦命・速素盞嗚命・大歳神・応神天皇を相殿に祀る。なお、「神社覈録」および「特選神名牒」は祭神を天穂日命とする。これは「日本書紀」雄略天皇一七年三月二日条にみられる贄土師部と当地との関係から推測して、「新撰姓氏録」の「贄土師連 同神十六世孫意富曾婆連之後也」という記述によって、天穂日命としたと考えられる。「続日本紀」和銅六年(七一三)九月一九日条に「摂津職言、河辺郡玖左佐村、山川遠隔、道路嶮難、由是、大宝元年始建館舎、雑務公文、一准郡例、請置郡司、許之、今能勢郡是也」とあり、この館舎の地が当社地であるという説があり、「延喜式」神名帳の能勢郡に「久佐クサ々神社」とみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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