低髄液圧症候群(読み)テイズイエキアツショウコウグン(英語表記)Intracranial hypotension Syndrome

デジタル大辞泉 「低髄液圧症候群」の意味・読み・例文・類語

ていずいえきあつ‐しょうこうぐん〔‐シヤウコウグン〕【低髄液圧症候群】

脳脊髄液減少症

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六訂版 家庭医学大全科 「低髄液圧症候群」の解説

低髄液圧症候群(脳脊髄液減少症)
ていずいえきあつしょうこうぐん(のうせきずいえきげんしょうしょう)
Intracranial hypotension Syndrome
(脳・神経・筋の病気)

どんな病気か

 脳・脊髄周囲の脳脊髄腔には脳脊髄液が存在していますが、この脳脊髄液が持続的ないし断続的に漏出することによって減少し、頭痛、頸部痛、めまい耳鳴り、倦怠感などの症状を訴える疾患です。

原因は何か

 脳脊髄腔をおおっている硬膜亀裂などが生じ、脳脊髄腔から脳脊髄液が漏出することが原因となります。

症状の現れ方

 頭痛、頸部痛、めまい耳鳴り、視機能障害、倦怠感などの症状がみられますが、これらは起立位や座位により3時間以内に悪化します。横になっていると徐々に症状が軽快することが一般的です。

検査と診断

 頭部MRIで脳がやや下方に偏位している像がみられることがありますが、常に見られるわけではありません。RI脳槽(のうそう)・脳脊髄液腔シンチグラムを行うと、RI注入3時間以内に膀胱内RIが描出される像や、RIがくも膜下腔外に漏出している像がみられれば診断が可能です。

治療の方法

 まずは、安静臥床と十分な水分摂取が重要です。点滴による水分補給が必要な時もあります。約2週間の安静臥床と十分な水分摂取でも改善しない時には硬膜外自家血注入(ブラッドパッチ)なども考慮することになります。

荒木 信夫

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知恵蔵 「低髄液圧症候群」の解説

低髄液圧症候群

脳脊髄液減少症」のページをご覧ください。

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「低髄液圧症候群」の意味・わかりやすい解説

低髄液圧症候群
ていずいえきあつしょうこうぐん

脳脊髄液減少症

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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