デジタル大辞泉
「何も」の意味・読み・例文・類語
なに‐も【何も】[連語]
[連語](「…も何も」の形で)同類の事物を一括して示す。どんなものでも。「仕事も何も忘れて休養する」
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
なに‐も【何も】
① 雑多な事物・
事態を無選択に指示する。また、「…もなにも」の形で、同類のものを包含して列挙するのにも用いる。どんなものでも。どのようなことでも。
※
大和(947‐957頃)一六八「蓑もなにも涙のかかりたるところは、血の涙にてなむありける」
② 一切の事物・事態を残りなく包含的に指示する。否定
表現に用いれば全面否定となる。全部。すべて。全く(…ない)。
※
徒然草(1331頃)八二「すべて、何も皆、ことのととのほりたるはあしき事なり」
③ (打消を伴って)
一つの判断や行為を、格別そうと限定する必要はないと、否定する気持を表わす。別段(…ではない)。特に(…でない)。
④ (「…もなにも」の形で) 事態や
程度をより以上に強調する場合に用いる。…どころではない。
なんに‐も【何も】
〘副〙 (「なにも」の変化したもの) 否定的表現に用いて、全面的に否定する気持を表わす。一切(…でない)。まったく(…しない)。
※玉塵抄(1563)五「無相宗はなんにもないと
心ゆるぞ」
※
歌謡・松の葉(1703)四・草摺引「五尺八寸の大大刀、片岡風に差しこなし、なんにも喰はねど
高楊枝」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報