侍品(読み)さむらいほん

精選版 日本国語大辞典 「侍品」の意味・読み・例文・類語

さむらい‐ほん さむらひ‥【侍品】

〘名〙 (「さむらいぼん」とも) =さぶらいほん(侍品)
読本南総里見八犬伝(1814‐42)九「里見殿に召出されて、憖(なまじい)に侍品(サムラヒボン)に数まへられ候へば」

さぶらい‐ほん さぶらひ‥【侍品】

〘名〙 侍の身分。武士階級。さむらいほん。
平家(13C前)四「さぶらひほんの物の、申さじと思ひきってん事、糺問におよんで申すべしや」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の侍品の言及

【侍】より

…その武力をもって奉仕するという職務のため,ここにはしだいに成長してくる地方の武士が多く登用され,また地方の武士も縁を求めてすすんで諸家に伺候した。こうして侍は上級の武士の身分的呼称に転用されるようになったと考えられ,12世紀には〈侍品(さむらいほん)〉という武士身分の呼称もあらわれた。石井進によると,院政期の諸国国衙には国内の武士の家系や過去の記録を記した譜代図などが保存され,彼ら国侍が国司の館を警固し一宮(いちのみや)の神事頭役を務める制度も整えられており,武士身分の決定は国衙との関連でなされたという。…

※「侍品」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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