依存(読み)イソン

精選版 日本国語大辞典 「依存」の意味・読み・例文・類語

い‐そん【依存】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「いぞん」とも ) 他のものに頼って生活または存在していること。
    1. [初出の実例]「いそん 依存 或者の存在又は性質が、他の者の存在性質に依て制約さるる関係を言ひ表はす語」(出典:大増補改訂や、此は便利だ(1936)〈下中彌三郎〉)
    2. 「農地及び採草放牧地を主としてその労働力に依存するだけでは」(出典:農地法(1952)三条・二)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「依存」の意味・わかりやすい解説

依存
いぞん

他に頼って在ること、生きること。人間の赤ん坊は、ほか動物に比べてはるかに未成熟の状態で生まれるため、長い期間にわたって独力で生きていくことができず、周囲の大人、とくに母親からの扶養に頼らなければならない。これが対人関係における依存の原型である。子供は発育成長するにしたがって、自力で生活する領域を広げ、やがて独立した社会人として「自立」するが、これはかならずしも自分かってにふるまったり、「ひとりわが道をゆく」ことではない。われわれは、人と人とのかかわり合いの網目(あみめ)としての社会のなかに生きているのである。全面的な依存から出発した人間の成長した姿は、「ひとり立ち」ではなく、必要に応じ状況に応じて、お互いに依存しあう相互依存の状態である。

[辻 正三]

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