デジタル大辞泉
「俗字」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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ぞく‐じ【俗字】
- 〘 名詞 〙
- ① 俗間通用の文字。正字体ではないが、世間でふつうに用いている漢字。「恥」に対する「耻」、「隙」に対する「
」の類。- [初出の実例]「此隍字は俗字也」(出典:杜詩続翠抄(1439頃)六)
- [その他の文献]〔顔氏家訓〕
- ② =ぞくご(俗語)
- [初出の実例]「その学ぶところを指して Science of Law といふ。此ローなる字は英の俗字にして、此の如き場合に用ゐて適当せる文字にあらず。然るを俗に借り用うる所なり」(出典:百学連環(1870‐71頃)〈西周〉二)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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俗字
ぞくじ
異体字の一種。正字(正式の字体)に対し、正式ではないが世間一般で広く行われている字体をいう。略字とも重なる部分があり、また極端な場合には誤字(譌字(かじ))ともなって、その正確な規定はかならずしも容易でない。俗字の例をあげれば、耻(恥)、
(丈)、伜(倅)、耒(来)、裡(裏)などが( )内の文字の俗字とされる。俗字の指摘は中国ではすでに唐の顔元孫の『干禄字書(かんろくじしょ)』(774=大暦9)にみられ、漢字の字体を正・俗・通の三つに分類している。日本では『干禄字書』など中国の字書の影響を受けて『類聚(るいじゅ)名義抄(みょうぎしょう)』(編者未詳、1100ころ成立)が「俗」などと注記しているのが古い。俗字は学校教育などにおいては正字と対置され、比較的低い価値しか与えられていないようにみえるが、広く日常生活に根を下ろして幅広く用いられている。また一方では新たな俗字もつくられつつあり、その点では生きた文字として正字とともに重視すべきだとの立場もある。
[月本雅幸]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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俗字 (ぞくじ)
sú zì
漢字の字体で,民間で流行する異体字を正字に対して俗字という。正・俗をわける基準は時代によって異なる。たとえば,中国の漢代の《説文解字》では〈躬〉を〈躳〉の俗字とするが,唐代の《干禄字書》では,ともに正字とする。《干禄字書》は顔元孫の手になる楷書による字形の正・俗を分けた最初の字書であり,その後の字書はすべてこれによる。今日では過去の俗字も常用漢字として大いに利用されている。なお,日本においては,異体字と正字との区別を扱ったものに中根元珪の《異体字弁》(元禄5年の序)がある。
執筆者:辻本 春彦
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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俗字
ぞくじ
社会一般に普通に用いられてはいるが,規範的観点からみて正しくないとされる漢字をいう。俗体ともいう。正字 (正体) の対。「俎」に対する「爼」,「當」に対する「当」などが俗字の例。正俗の別は,唐代に顔師古の『顔氏字様 (がんしじよう) 』と顔元孫の『干禄 (かんろく) 字書』などにより定められたが,その基準は時代や地域により変動しうる。「効」 (←「效」) や上の「当」のように,従来は俗字とされていたものも,当用漢字や常用漢字として採用されたため,現代日本語の表記法においては,俗字といえなくなったものもある。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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普及版 字通
「俗字」の読み・字形・画数・意味
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
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世界大百科事典(旧版)内の俗字の言及
【略字】より
…ただし文字もまた一つの規範であり,〈略字〉という表現そのものの中に,規範に反するものとする若干の非難の気持ちのこめられることは,また十分にありうることであろう。かつての中国で略字が〈省文〉〈省字〉などと呼ばれ,〈俗字〉〈俗体〉と考えられたとき,そこにはそうした意識もありえたと思われる。黙認されてはいても,いまの〈簡体字〉ほど自分の存在を主張できるほどのものではなかったであろう。…
※「俗字」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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