元亨利貞(読み)ゲンコウリテイ

デジタル大辞泉 「元亨利貞」の意味・読み・例文・類語

げん‐こう‐り‐てい〔‐カウ‐〕【元×亨利貞】

易経けんを説明する語。「元」を万物の始、善の長、「亨」を万物の長、「利」を万物の生育、「貞」を万物の成就と解し、天の四徳として春夏秋冬、仁礼義智に配する。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「元亨利貞」の意味・読み・例文・類語

げん‐こう‐り‐てい ‥カウ‥【元亨利貞】

〘名〙
① 易経で乾(けん)の卦(か)を説明することば。「元」を大、「亨」を通の意にとり、「元(おお)いに亨(とお)る、貞(ただ)しきに利あり」とよむのが通例
② 乾(天)の四徳。「元」は万物の始め、最高の善、「亨」は万物を生育し通達させる働き、「利」は万物の生育を遂げさせ、各々そのよろしきを得させる働き、「貞」は万物の生育を成就充足させる働き。四徳は、春夏秋冬、仁義礼智などに配当される。四巻でなる書籍巻次にも用いる。
※応永本論語抄(1420)公冶長第五「聖人が天の自然の功をさして、元亨利貞と名付たる也」 〔易経‐乾卦〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android