先訴(読み)せんそ

精選版 日本国語大辞典 「先訴」の意味・読み・例文・類語

せん‐そ【先訴】

  1. 〘 名詞 〙 江戸時代、同時に二つ以上の訴が提起された場合、先に提出された訴のこと。同日同時刻の場合は、裁判所で先に訴状を受理したものをいう。一人被告に対し、公事(くじ)名を同じくする訴が、二人以上の原告から同時に提起された場合、または一定の訴訟当事者間において、同一趣旨の請求内容とする訴が双方より同時に提起された場合に、先・後の区別がなされた。
    1. [初出の実例]「先訴有之候得ば、先訴落着次第可願出と申し渡、訴状返」(出典:法曹後鑑‐先訴之事(1760)(古事類苑・法律五三))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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