中島敦(あつし)の中編小説。副題に「五河荘(ごかそう)日記抄」とある。原題は『ツシタラの死』。『文学界』1942年(昭和17)5月号に掲載。同年7月、同名の作品集を筑摩(ちくま)書房より刊。『宝島』などの作者R・L・スティーブンソンの、サモア島における晩年の生活を、書簡、手記などを素材にして再構成しつつ、中島自身の死生観、文学観などを投影したもの。植民地南洋を舞台とするものだったため、時局的な作品と一部からみられる不幸もあったが、その本質は、デーモンに憑(つ)かれた芸術家の内面を鮮烈に描く秀作である。この年上半期の芥川(あくたがわ)賞候補作(この期受賞作なし)となった。
[佐々木充]
『『日本の文学36 中島敦他』(1972・中央公論社)』
自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...
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