共同通信社(読み)きょうどうつうしんしゃ

精選版 日本国語大辞典 「共同通信社」の意味・読み・例文・類語

きょうどう‐つうしんしゃ【共同通信社】

東京に本社のある通信社。昭和二〇年(一九四五)創立。内外ニュース写真等の収集及び配付サービスなどの事業を行なう。共同

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デジタル大辞泉 「共同通信社」の意味・読み・例文・類語

きょうどう‐つうしんしゃ【共同通信社】

日本の代表的通信社。東京に本社を置く一般社団法人で、昭和20年(1945)同盟通信社解散のあとを受け、全国主要新聞社と日本放送協会設立。内外のニュースや写真の収集・配付サービスを行っている。

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改訂新版 世界大百科事典 「共同通信社」の意味・わかりやすい解説

共同通信社 (きょうどうつうしんしゃ)

日本の代表的通信社。1945年11月創立。日本の国際的通信社としては,1914年国際通信社が生まれ,26年改組して日本新聞聯合社(のち新聞聯合社と改称)となり,さらに36年日本電報通信社の通信部を合併して同盟通信社となったが,第2次大戦後解散した。これをうけて設立されたのが共同通信社である。社団法人組織で,日本全国の主要新聞社とNHKを加盟社として構成され,民放各社を放送契約会社にもつ。部数に応じて決めることになっていたため,大規模全国紙の負担は重く,競争が激化していた地方紙を利するだけだとの判断を下した朝日,毎日,読売の全国紙3社は52年に脱退したが,57年からは共同通信社の外信のみを再び受けるようになっている。本社を東京に置き,全国都道府県庁所在地に支社局を置いて通信網を整備する一方,国際的には各国の代表的通信社と通信契約を結び,ニュースの自由な国際的交流に寄与している。しかし,経費のかかる独自の取材網をどのくらい(とくに海外に)置くか,逆に言えば通信社の役割をどう位置づけるかは,相変わらず課題として残っている。洋上の船舶向けにファクシミリによる電波新聞《共同ニュース》を送信。その後もいろいろな技術革新が行われているが,共同通信社を国際通信社としてロイターAPなどと競合させるのは無理であり,それよりも日本をどのような情報の〈発信基地〉としていくかがいま問われている。また社団法人共同通信社が全額出資する株式会社共同通信社が傍系事業を遂行している。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「共同通信社」の意味・わかりやすい解説

共同通信社
きょうどうつうしんしゃ

日本の代表的通信社。第二次世界大戦中活躍した同盟通信社が1945年(昭和20)10月解散した後を受けて、同年11月1日、新聞社の組合組織として創立した。プレス向けにニュースを配信する通信社としては、世界最大規模といえる。東京に本社を置く社団法人で、日本全国に5支社、48総・支局、海外39の主要都市に総支局をもち、同社記者が常時取材にあたっている。海外ニュースは自社取材のほか、AP、UPI(ともにアメリカ)、ロイター(イギリス)、イタル・タスロシア)、新華社(中国)など世界の主要通信社と相互通信契約を結んでいる。これら収集した内外のニュースおよびニュース写真は、全国の加盟新聞社(朝日、毎日、読売の三大全国紙は現在加盟していないが外信のみ受信)、NHK、民間放送会社、官庁などに配信している。配信には、データ伝送、ファクシミリ、写真電送、有・無線、超短波無線、専用電話など最新の通信施設を活用している。共同通信の有力地方紙に対する影響力は非常に大きく、全国紙と競合する県紙は、地元読者に全国的ニュースを十分に提供するため、第1面のニュースなどを非常に高い割合で共同通信の配信に依存しているケースも多い。また各紙社説の見本となる記事を配信したり、配信する記事に重要度のランクをつけたりと、一般の通信社の活動範囲を超えた業務を行っている。そのほか、洋上の日本船舶向け電信放送サービス、海外向け英文放送サービス、特約社向け特信サービスなど多様なサービスも行っている。

[高須正郎・伊藤高史]

『共同通信社社史刊行委員会編『共同通信社50年史』(1996・社団法人共同通信社)』

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百科事典マイペディア 「共同通信社」の意味・わかりやすい解説

共同通信社【きょうどうつうしんしゃ】

日本の代表的通信社。同盟通信社解散に伴い1945年創立。社団法人組織で,日本全国の主要紙・日本放送協会を加盟社として構成される。ただし,朝日,読売,毎日は脱退し,外信を受けとるのみ。内外ニュースや写真の収集・配信を業務とし,世界主要通信社と契約。本社東京。35の海外支局(1999)がある。
→関連項目時事通信社通信社矢島翠

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「共同通信社」の意味・わかりやすい解説

共同通信社
きょうどうつうしんしゃ

日本最大の通信社。全国の新聞社・放送局を加盟社とし,その分担金で運営される非営利の社団法人。発足は 1945年 11月1日。その前日の 10月 31日,第2次世界大戦中の日本の代表的通信社だった同盟通信社が占領軍の戦争責任追及を受けて解散,その業務は2分され,共同通信社と時事通信社に引継がれた。その後 52年に朝日,毎日,読売の三大新聞社が脱退するという危機を迎えたが,同年中に3社の外信部門だけは復帰。しかし 65年には産経新聞社が脱退した。AFPなどを除く世界の有力通信社と正式の通信契約を結んでいる。

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世界大百科事典(旧版)内の共同通信社の言及

【同盟通信社】より

…また満州(現在の中国東北地区)には満州事変の翌32年12月に姉妹機関として満州国通信社(略称,国通)を創設した。戦時下華やかな活動を行った同盟は,敗戦とともに存立が困難となり,45年10月解散し,その施設を受け継いで,新聞社,放送局にニュースを配信する通信社として共同通信社,経済通信をおもな目的とする時事通信社が設立された。通信社【殿木 圭一】。…

※「共同通信社」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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