内職商法(読み)ナイショクショウホウ

デジタル大辞泉 「内職商法」の意味・読み・例文・類語

ないしょく‐しょうほう〔‐シヤウハフ〕【内職商法】

高収入の内職を紹介すると勧誘をし、その前に講習受講用具購入、あるいは登録料が必要だとして高額の金銭をだまし取る悪徳商法

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「内職商法」の意味・わかりやすい解説

内職商法
ないしょくしょうほう

悪徳商法一種。自宅でできる高収入の仕事を提供するなどと説明し、仕事を得るために必要と称して機材教材などを購入させ、実際には仕事やその対価は得られないという商法である。在宅ワーク商法、サイドビジネス商法ともよばれる。たとえば、ホームページ作成の仕事を紹介すると案内してパソコンや検定試験の教材を購入させておきながら、仕事はまったく、あるいはごくわずかしか斡旋(あっせん)しないというようなケースがある。宛名(あてな)書き、チラシ配り、事業の独立開業など、さまざまな職種で類似した被害が起きている。

 こうした商法は特定商取引法の業務提供誘引販売取引にあたり、契約書面を受け取ってから20日以内であればクーリング・オフができ、さらに、消費者契約法に触れるケースであればクーリング・オフの制度によらなくても契約の取り消しができる。また、2013年(平成25)12月に成立した消費者裁判手続特例法は悪徳商法もその適用対象としているため、同法の施行後は、内職商法の被害者も個人ではなく特定適格消費者団体を原告として集団訴訟を起こすことができるようになる。

[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android