凋落(読み)ちょうらく

精選版 日本国語大辞典 「凋落」の意味・読み・例文・類語

ちょう‐らく テウ‥【凋落】

〘名〙
① 花などが、しぼみおちること。また、容色などが衰えること。
性霊集‐序(835頃)「提葉彫落久、龍葩待何春」 〔詩経疏‐小雅天保
② おちぶれること。零落すること。
菅家文草(900頃)四・予曾経以聞群臣賦花鳥共逢春之詩「我悲凋落浮煙水君歎低飛宿草門
将来之日本(1886)〈徳富蘇峰〉八「貴族社会の凋落と〈略〉平民社会の勃起とは」
③ 衰え死ぬこと。弱り滅すること。
西国立志編(1870‐71)〈中村正直訳〉六「朋友また凋落(〈注〉シニタヘ)し尽て、孑然一身となり」 〔陸機‐歎逝賦序〕

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デジタル大辞泉 「凋落」の意味・読み・例文・類語

ちょう‐らく〔テウ‐〕【×凋落】

[名](スル)
花や葉がしぼんで落ちること。「凋落の秋」
おちぶれること。落魄。「一家凋落する」
容色などが衰えること。
「鏡の中には、もう―し尽くした女が映っていた」〈藤村
人間が衰えて死ぬこと。
「朋友また―し尽きて、孑然けつぜん一身となり」〈中村訳・西国立志編
[類語](1散る落ちる降り敷くこぼれる落葉する枯れるしおれるしなびる萎えるしぼむ末枯れる枯らす枯れ落ちる立ち枯れ霜枯れ冬枯れ枯死/(2落ちぶれる没落零落転落落魄らくはくうらぶれる成り下がる淪落堕落末路斜陽地に落ちる成れの果て見る影もない末期的衰残弱体化衰弱衰微衰退頓挫衰え減退後退退潮朽ちる消沈衰亡たそがれ失速焼きが回る耄碌もうろくぽんこつ火の車終末大詰め尾羽うち枯らす世も末廃れる衰える寂れる落ち目下火尻すぼみ廃退下り坂左前不振じり貧どか貧先細り下がり目低落廃る傾く尻下がり尻切れとんぼ竜頭蛇尾孤城落日

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