利他(読み)リタ

デジタル大辞泉 「利他」の意味・読み・例文・類語

り‐た【利他】

他人利益となるように図ること。自分のことよりも他人の幸福を願うこと。
仏語。人々に功徳利益りやくを施して救済すること。特に、阿弥陀仏の救いの働きをいう。
[類語]ボランタリー自発的公共心公徳心犠牲犠牲的サービス献身献身的ささげる挺身ていしん捨て石利他心志願慈善篤志有志殉ずるボランティア奉仕奉公寄与貢献裨益ひえき尽力尽くす骨身を惜しまず粉骨砕身身をにする身を削る骨身を削る命をささげるケアアフターケア篤志家

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精選版 日本国語大辞典 「利他」の意味・読み・例文・類語

り‐た【利他】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 他人に利益を与えること。自分を犠牲にして、他人のために尽くすこと。人々に功徳(くどく)、利益(りやく)を施して救済すること。
    1. [初出の実例]「利他有時、虚心逐物」(出典:性霊集‐二(835頃)沙門勝道上補陀洛山碑)
    2. 「自利々他円満して 帰命方便巧荘厳、こころもことばもたえたれば、不可思議尊に帰命せよ」(出典:三帖和讚(1248‐60頃)浄土)
    3. [その他の文献]〔発菩提心経論‐上〕
  3. 特に阿彌陀仏の救いのはたらきをいう。
    1. [初出の実例]「宗師顕示大悲往還回向、慇懃弘宣他利利他深義」(出典教行信証(1224)四)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「利他」の意味・わかりやすい解説

利他
りた

他人の福利を願うこと。自分を犠牲にして,他人に利益を与えること。仏教用語では,人々に功徳,利益を施して救済すること。

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