普及版 字通 「刻(漢字)」の読み・字形・画数・意味
刻
常用漢字 8画
(旧字)
8画
[字訓] きざむ・きびしい・とき
[説文解字]
[字形] 形声
声符は(亥)(がい)。は骸・(核)の従うところで、とは深く刻鑿(こくさく)することをいう。〔説文〕四下に「鏤(ゑ)るなり」とあり、〔爾雅、釈器〕に金属には鏤(る)、木にはというと、両者を区別する。字形によっていえば、はもと獣の形であるから、獣を刻剝する意の字である。獣屍を分裂する意より、苛酷・厳急などの意を生ずる。また器に刻して時を計るので、時刻の意となる。
[訓義]
1. きざむ、獣屍を切り解く、深くほる、はぐ、はぎとる。
2. きびしい、ひどい、むごい、残刻、残は屍肉を削る意。
3. はなはだしい、けわしい、つくす。
4. きざむ、しるす、深くしるす、心におぼえる。
5. ときをきざむ、とき。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕 キザム・キル・ヤム・トキ・ツメキル・ヱル 〔字鏡集〕 カル・ケス・サク・キザス・オコタル・サキ・キザム・キル・ツメキル
[語系]
khk、kheatは声義近く、は深く鑿(ほ)る、は線刻の意に用いる。(契)・・khyatは系の字。缺(欠)khiuat、決kiuat、(割)kat、厥kiuat、刮kuatなどは、その方法が、に近いものである。
[熟語]
刻意▶・刻印▶・刻▶・刻下▶・刻怪▶・刻絵▶・刻害▶・刻桷▶・刻覈▶・刻画▶・刻肌▶・刻己▶・刻期▶・刻虐▶・刻急▶・刻苦▶・刻屈▶・刻勲▶・刻限▶・刻舷▶・刻工▶・刻▶・刻骨▶・刻砕▶・刻削▶・刻鑿▶・刻糸▶・刻識▶・刻字▶・刻日▶・刻舟▶・刻峻▶・刻書▶・刻誦▶・刻肖▶・刻峭▶・刻燭▶・刻飾▶・刻心▶・刻深▶・刻石▶・刻責▶・刻切▶・刻即▶・刻賊▶・刻損▶・刻▶・刻治▶・刻誅▶・刻著▶・刻彫▶・刻剔▶・刻涅▶・刻▶・刻毒▶・刻念▶・刻剝▶・刻薄▶・刻板▶・刻版▶・刻臂▶・刻▶・刻符▶・刻文▶・刻敝▶・刻璧▶・刻法▶・刻暴▶・刻木▶・刻本▶・刻銘▶・刻爛▶・刻吏▶・刻励▶・刻▶・刻轢▶・刻廉▶・刻斂▶・刻露▶・刻漏▶・刻▶・刻鏤▶・刻勒▶
[下接語]
一刻・印刻・陰刻・苛刻・家刻・俄刻・刊刻・奸刻・忌刻・急刻・頃刻・倹刻・厳刻・午刻・後刻・惨刻・刻・残刻・刻・刺刻・時刻・重刻・峻刻・初刻・上刻・深刻・寸刻・清刻・石刻・先刻・刻・繊刻・鐫刻・即刻・題刻・琢刻・遅刻・中刻・昼刻・彫刻・雕刻・定刻・篆刻・半刻・板刻・碑刻・符刻・復刻・複刻・覆刻・補刻・翻刻・銘刻・模刻・刻・木刻・陽刻・例刻・漏刻・鏤刻
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報