削掛・削懸(読み)けずりかけ

精選版 日本国語大辞典 「削掛・削懸」の意味・読み・例文・類語

けずり‐かけ けづり‥【削掛・削懸】

〘名〙
① 柳などの枝を細く削り、茅花(つばな)の花のような形に作った棒。近世、正月一四日に飾りなわを取払った後、一四日の夕方から邪気を払い福を招くまじないとして、門戸に掛けた。削花(けずりばな)①からでた物。祝木(いわいぎ)。《季・新年》
信長公記(1598)首「其家の門柱(かどはしら)左右にけづりかけを仕候て」
※雑俳・唐子おどり(1704‐16頃)「悪口に意趣は残らぬけづりかけ」
アイヌの風俗で神にささげる幣(ぬさ)。柳、ニワトコなどの皮をはいで、枝の周囲に下げたもので、最も神の喜ぶものとされた。
④ 削る途中であること。また、そのもの。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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