加毛神社(読み)かもじんじや

日本歴史地名大系 「加毛神社」の解説

加毛神社
かもじんじや

[現在地名]輪之内町下大榑 東井堰

心巌しんがん院の東に位置する。旧郷社。「延喜式」神名帳にみえる安八郡四座の一つ「加毛カモ神社」に比定される。祭神は神別雷命。美濃国神名帳には「従五位下加毛かけ明神」とみえ、明治初年の神社明細帳(県立歴史資料館蔵)が祭神不詳としているのは、明治二年(一八六九)下大榑しもおおぐれ白鬚しらひげ神社を改称したためという(濃飛両国通史)。鴨君彦坐命の後裔神大根王と、安八郡南東部を経営したその子孫が祖神を祀ったとする説があり、加毛神社の「加毛」は鴨君の「鴨」と推測される。「国造本紀」では開化天皇のとき皇子彦坐王の子八瓜命を三野前国造に任じたとし、「日本書紀」では美濃国造名は神骨とみえ、「古事記」では開化天皇は日子坐王を、日子坐王は神大根王(八瓜入日子王)を産んで、神大根王が三野国の本巣国造・長幡部連の祖となったとされる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android