勝山(岡山県)(読み)かつやま

日本大百科全書(ニッポニカ) 「勝山(岡山県)」の意味・わかりやすい解説

勝山(岡山県)
かつやま

岡山県北部、真庭郡(まにわぐん)にあった旧町名(勝山町(ちょう))。現在は真庭市の西部を占める地域。旭(あさひ)川上流に沿う。旧勝山町は、1896年(明治29)町制施行。1907年(明治40)川西、一宮(いちのみや)、月田の3村を合併、1949年(昭和24)旧月田村を分離、1955年月田、富原の2村と合併。2005年(平成17)北房(ほくぼう)、落合(おちあい)、湯原(ゆばら)、久世(くせ)の4町、美甘(みかも)、川上、八束(やつか)、中和(ちゅうか)の4村と合併して市制施行、真庭市となった。JR姫新(きしん)線と国道181号、313号が通じる。真庭市役所の所在地。中心地の勝山は、古くは真島郡高田郷とよばれ、南北朝時代には山城(やまじろ)の高田城があったが、1764年(明和1)に三浦氏が2万3000石で入封して勝山城と改めた。以来勝山藩の陣屋町、また旭(あさひ)川舟運の川湊(かわみなと)として栄えた。古い町並みが残り、県の町並み保存地区に指定され、武家屋敷館や郷土資料館がある。地域は山地が多く、植林が進み木材関係の工業が多い。中生代粘板岩を用いる高田硯(すずり)を特産する。神庭(かんば)の滝は国指定の名勝

[由比浜省吾]

『森本清丸編『勝山町史』全2巻(1974・勝山町)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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