デジタル大辞泉 「勧める」の意味・読み・例文・類語 すす・める【勧める/▽奨める】 [動マ下一][文]すす・む[マ下二]《「進める」と同語源》1 人がその事を行うように誘いかける。勧誘する。「辞任を―・める」「加入を―・める」2 物を供して、飲食または使用してもらおうとする。「茶菓を―・める」「風呂を―・める」3 積極的に実行するようにたすけ励ます。奨励する。「資源の有効利用を―・める行政」[類語]薦める・勧奨・慫慂・勧告・奨励・推奨・推薦 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「勧める」の意味・読み・例文・類語 すす・める【勧・奨・薦】 〘 他動詞 マ行下一段活用 〙 [ 文語形 ]すす・む 〘 他動詞 マ行下二段活用 〙 ( 「進める」と同語源 )① そうするように、人を誘い促す。勧誘する。[初出の実例]「有情に増上の慙愧を発せといふことを勧(ススメ)たまひ」(出典:地蔵十輪経元慶七年点(883)一)「一見すべきよし人人のすすむるに依て」(出典:俳諧・奥の細道(1693‐94頃)立石寺)② その事が盛んになるように励ます。奨励する。[初出の実例]「本国に返て、吉く善を勧め悪を止めて衆生を利益せよ」(出典:今昔物語集(1120)一三)「上のおごりつひやす所をやめ、民をなで農をすすめば」(出典:徒然草(1331頃)一四二)③ 気力を出すように励ます。[初出の実例]「木曾殿、『われをすすむる自害にこそ』とて、やがてうったちけり」(出典:平家物語(13C前)九)④ 飲食物を出してそれを飲食するように促す。また、座ぶとんや腰掛けを利用するように促す。[初出の実例]「御かはらけなどすすめ、まゐり給ふ」(出典:源氏物語(1001‐14頃)行幸)「『まア、何卒此れへ』と雪江は椅子を侑(スス)める」(出典:はやり唄(1902)〈小杉天外〉一三)⑤ ( 薦 ) よいと思う人や物を、採用するように人に説く。推薦する。推挙する。[初出の実例]「中臣の鎌子連、佐伯連子麻呂、葛木の稚犬養連網田を中大兄に挙(ススメ)て曰く」(出典:日本書紀(720)皇極三年正月(岩崎本訓)) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例