北斗宮(読み)ほくとぐう

日本歴史地名大系 「北斗宮」の解説

北斗宮
ほくとぐう

[現在地名]嘉穂町大隈

祭神は中殿が天御中主尊、左右に伊弉諾尊・伊弉冊尊を合せて祀る。旧県社。当社の背後に楠の神木があり、貝原益軒をして「いまたかほとの大木を見す」(続風土記)といわせるほどであった。「続風土記附録」は所在地を大隈おぐま町の東の高所と記し、下益しもます村・大隈町、上西郷かみにしのごう村のうち久吉ひさよしの産神とする。楠の根の空間に大神宮の小祠がある。天正(一五七三―九二)の頃までは新嘗会に当社の北西六町ほどの千種ちくさの森まで神幸があったという。元禄一一年(一六九八)九月九日の年紀をもつ貝原好古(益軒の甥)の筑前国嘉麻郡下益邑北斗神社縁起などが伝わる(福岡県古文書等緊急調査報告書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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