十戒・十誡(読み)じっかい

精選版 日本国語大辞典 「十戒・十誡」の意味・読み・例文・類語

じっ‐かい【十戒・十誡】

〘名〙
[一] (十戒) 仏語。仏道修行上、守らなければならない一〇の規律
沙彌、沙彌尼の受持する十戒。不殺生、不偸盗(ふちゅうとう)、不淫、不妄語、不飲酒(ふおんじゅ)、不塗飾香鬘、不歌舞観聴、不坐高広牀、不非時食、不蓄金銀宝の一〇。普通、沙彌十戒という。沙彌戒
今昔(1120頃)一一「槇尾(まきのを)山寺に頭を剃て十戒を授く」
※大鏡(12C前)六「なかにも、わかうより、十戒のなかに、妄語をばたもちて侍る身なればこそ、かくいのちをばたもたれて候へ」
[二] (Decalogue, Ten Commandments の訳語) キリスト教で、旧約聖書に記された一〇か条の啓示。神がシナイ山の頂上でモーゼに与えたという。「我の他何ものをも神とすべからず」、「偶像を造りてこれを拝すべからず」、「安息日を憶えてこれを聖潔(きよく)すべし」のほか、殺人、姦淫、盗み、偽証貪欲などを戒めている。モーゼの十戒。
旧約全書(1888)出埃及記「ヱホバその契約の詞なる十誡(ジッカイ)をかの板の上に書したまへり」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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