憧憬(読み)ショウケイ

デジタル大辞泉 「憧憬」の意味・読み・例文・類語

しょう‐けい【憧憬】

[名](スル)慣用読みで「どうけい」とも》あこがれること。あこがれの気持ち。「西欧絵画憧憬する」
[類語]あこがれ

どう‐けい【憧憬】

[名](スル)《「しょうけい」の慣用読み》あこがれること。「憧憬の的」「都会の暮らしを憧憬する」

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精選版 日本国語大辞典 「憧憬」の意味・読み・例文・類語

しょう‐けい【憧憬】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「しょう」は「憧」の漢音。[ドイツ語] Sehnsucht の訳語 ) 目ざすものを得たい、理想とする状態に達したいと強く望むこと。また、その気持。あこがれ。どうけい。
    1. [初出の実例]「国民の直観し感想し希求し憧憬する所皆形を具へて諸種の美術に発す」(出典:高山樗牛に答ふるの書(1902)〈姉崎嘲風〉)

憧憬の語誌

( 1 )高山樗牛の「文は人なり」の序言姉崎嘲風)に「憧憬といふ新熟字も、この思ひを表はすために、初めは惝怳として居たのを、僕と二人で憧憬と作り上げたので、この時代の心持ちを表はしたかったのである」とあるように、この二人が、ともに「あこがれる」ことを意味する「憧」と「憬」を組み合わせて造ったといわれる和製漢語
( 2 )「憧」の読みは、当初、漢音「ショウ」が用いられたが、明治末期から呉音ドウも行なわれるようになった。


どう‐けい【憧憬】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「どう」は「憧」の呉音。心の落ち着かないさま ) あこがれること。心が奪われ、うわのそらになること。心ひそかに期待すること。また、遠くのものや目に見えないものをうっとりと思い浮かべること。
    1. [初出の実例]「理想的の神の世界を憧憬(ドウケイ)する」(出典青春(1905‐06)〈小栗風葉〉春)

憧憬の語誌

→「しょうけい(憧憬)」の語誌

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デジタル大辞泉プラス 「憧憬」の解説

憧憬(あこがれ)

1977年公開の日本映画。監督:斎藤耕一脚本:仲倉重郎、栗山富夫、松原信吾。出演:田中健、高峰三枝子、若林豪、多岐川裕美、高橋昌也、五十嵐美恵子、森本レオほか。

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普及版 字通 「憧憬」の読み・字形・画数・意味

【憧憬】しようけい

うっとり。

字通「憧」の項目を見る

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