南小国(読み)みなみおぐに

改訂新版 世界大百科事典 「南小国」の意味・わかりやすい解説

南小国[町] (みなみおぐに)

熊本県北東部,阿蘇郡の町。人口4429(2010)。阿蘇外輪山の北側斜面がほぼ全域に展開し,東部は九重連山のすそ野が占める。杖立川の支流が樹枝状に谷を刻み,川沿いにわずかな低地がある。産業の中心は農林業で,米作のほか,高冷地野菜やシイタケの栽培,肉牛乳牛の飼育などが行われる。また〈小国杉〉として知られる杉の良材を産し,製材所が多い。九重連山西麓の瀬ノ本高原には九州横断道路(やまなみハイウェー。1994年無料開放)が通じ,宿泊施設,キャンプ場が整備されている。黒川温泉満願寺温泉,田ノ原温泉は南小国温泉郷と総称され,国民温泉に指定されている。金比羅杉,志津川オキチモズク紅藻類)発生地,竹の熊の大ケヤキはいずれも天然記念物。東部の山地は阿蘇くじゅう国立公園に含まれる。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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