卯辰園前(読み)うたつぎおんまえ

日本歴史地名大系 「卯辰園前」の解説

卯辰園前
うたつぎおんまえ

[現在地名]金沢市鶯町うぐいすまち

木綿もめん町の東から卯辰山へと続く通りの途中でもと卯辰祇園社のあった地域。もとは卯辰村領であったが、文政四年(一八二一)町立てされた(国事雑抄)。明治四年(一八七一)天長寺てんちようじ門前と合併、鶯町(戸数一六)となった(「御布告留帳」加賀藩史料)。祇園社は古くからの鎮守社で、真言宗福寿ふくじゆ院が代々別当を勤めていた。同院は明治三年復飾して神職となった。かつて城下には犀川・浅野川沿いに祇園社が各一社あり、犀川の祇園、卯辰の祇園と並び称され繁盛したが(金沢古蹟志)、現在はない。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

五節舞

日本の上代芸能の一つ。宮廷で舞われる女舞。大歌 (おおうた) の一つの五節歌曲を伴奏に舞われる。天武天皇が神女の歌舞をみて作ったと伝えられるが,元来は農耕に関係する田舞に発するといわれる。五節の意味は...

五節舞の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android