印西条(読み)いんざいのじよう

日本歴史地名大系 「印西条」の解説

印西条
いんざいのじよう

印旛郡の北西部、現印西市・印旛村および本埜もとの村・白井しろい町の一部を含む一帯に比定される。印旛郡が平安時代後期に東西に分れて成立した。印西条のほか、たんに印西、印西郷(東洋文庫蔵「経光卿記」正元元年一一月・一二月条裏文書、金沢文庫蔵「摩訶止観聞書」識語など)、印西庄(竜腹寺蔵梵鐘銘など)ともあり、印東庄が一二世紀半ばにみえることから印西の称もこの頃からと考えられる。建久年間(一一九〇―九九)香取神宮遷宮用途注進状(香取文書)に印西条とみえ、国衙領として遷宮用途・覆勘使例禄引物雑事を負担した。この負担はもっぱら外院中門の造営で、寛元元年(一二四三)のほか(同年一一月一一日「造宮所役注文写」同文書)、文永年間(一二六四―七五)には印西条本役として作料官米一八〇石を掃部助が負担しており、掃部助は地頭北条(金沢)実時と考えられる(「造宮記録断簡」同文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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