友谷村(読み)ともやむら

日本歴史地名大系 「友谷村」の解説

友谷村
ともやむら

[現在地名]上県町佐護北里さごきたさと 友谷

井口いくち村の北西にある。佐護七ヵ村のうちで、佐護川下流の友谷原のほぼ中央に位置する。「津島紀略」では土茂耶と訓じる。井口村境のクビルに弥生時代の遺跡があり、村中のゴンクマの丘でも弥生時代の銅矛出土。中世に塩田が営まれ、塩田原しおたばるという俗称が残るが、安貞二年(一二二八)の国宣裁許状(島居家文書)にみえる佐護院内塩田が当地であると想定され、相論があった。島居家は上津かみつ八幡宮(現峰町)宮司で、同宮に奉納される塩を焚いていた可能性がある。「津島紀事」は藤仲郷の言として友谷の地名は苫屋・苫江からの転訛で、古く漁人が苫舎をこしらえたことに由来するという説を紹介している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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