デジタル大辞泉
「収斂」の意味・読み・例文・類語
しゅう‐れん〔シウ‐〕【収×斂】
[名](スル)
1 縮むこと。引き締まること。また、縮めること。収縮。「血管を収斂させる」
2 一つにまとまること。また、まとめること。集約。「意見が収斂される」
3 租税などを取り立てること。
4 生物学で、系統の異なる生物どうしが、近似した形質をもつ方向へと進化する現象。相近。
5 「収束2・3」の旧称。
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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しゅう‐れんシウ‥【収斂】
- 〘 名詞 〙
- ① あつめ、ひきしめること。また、収縮すること。収縮させること。また比喩的に、多くの要素・条件などがある一つのものに集約すること。
- [初出の実例]「窮経之法、以下収二斂身心一而立中至徳之大本上為レ主」(出典:藤樹文集(1648頃)五)
- ② 穀物などをとりおさめること。収穫。〔日葡辞書(1603‐04)〕 〔荘子‐譲王〕
- ③ 租税を取り立てること。収税。
- [初出の実例]「京及諸国、因二官人月俸一、収二斂軽税一」(出典:続日本紀‐養老五年(721)六月乙酉)
- 「千五百年代の末、玉凾抜人呂(ヨハンバシロ)王収斂を好で、人民を愛せず、管内の乱を致す」(出典:輿地誌略(1826)一)
- [その他の文献]〔礼記‐月令〕
- ④ =しゅうそく(収束)③〔数学ニ用ヰル辞ノ英和対訳字書(1889)〕
- ⑤ =しゅうそく(収束)④
- ⑥ =そうきん(相近)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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収斂 (しゅうれん)
convergence
系統の異なる生物分類群の間で独立に器官の形や体全体の形が類似する方向に進化することをいう。収れんの結果生ずる生物間の形態の見かけの類似現象をホメオモルフィーhomeomorphyといい,さまざまのレベルの分類群の間で認められる。多くは生態(特に運動様式・食性)の類似に関連して起こる。例えば,軟骨魚類のサメ,中生代に栄えた爬虫類の魚竜,哺乳類のイルカは骨格の基本的構造は著しく異なるが,いずれも遊泳に適した流線型の体形をもつ。異なった時期および場所で起こった適応放散の結果,同様の環境に適応した種が,系統的には疎遠であるにもかかわらず著しい見かけの類似を示すことがある。オーストラリアの有袋類は好例で,旧大陸のネズミ,モグラ,モモンガ,リス,アナグマ,オオカミなどに相当する種が生まれた。収れんは系統分類の研究をしばしば惑わすが,生態や機能形態の推定には重要な手がかりを与える。なお,数学や物理学では〈収れん〉を〈収束〉と呼ぶことが多い。
→相似
執筆者:速水 格
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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普及版 字通
「収斂」の読み・字形・画数・意味
【収斂】しゆう(しう)れん
とり集め収める。〔墨子、尚賢中〕賢
の官に長たるや、夜(よは)に寢(い)ね夙(つと)に興(お)き、關市・山林・澤梁(たくりゃう)の利を收斂して、以て官府を實(み)たす。是(ここ)を以て官府實ちて、財散せず。字通「収」の項目を見る。
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
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