口跡(読み)コウセキ

デジタル大辞泉 「口跡」の意味・読み・例文・類語

こう‐せき【口跡】

言葉遣い。話しぶり。特に、歌舞伎俳優せりふの言い方。また、その声色

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精選版 日本国語大辞典 「口跡」の意味・読み・例文・類語

こう‐せき【口跡】

〘名〙
① ことばづかい。ものの言い方。口上
浮世草子・色道大皷(1687)四「人だちある所には破れたる傘をさしかけまはらぬ口跡(コウセキ)に売たつれど」
役者のせりふの言い方。また、その声色。
評判記・剥野老(1662)松本左門「げいわたりなみ也、はなみあしし、口跡(コウセキ)みみにたつか」

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改訂新版 世界大百科事典 「口跡」の意味・わかりやすい解説

口跡 (こうせき)

俳優の音声演技の一要素。歌舞伎俳優の発声法,せりふ回し,エロキューションなどのせりふ術と,声音高低などの声の質の両面をいう。歌舞伎の演技は,おもにせりふとしぐさから成り立つが,なかでも,古来から〈一声二振三男〉といわれるほど口跡の良さは,役者の質を評価する重要な要素である。口跡は役者の財産という意識がそこにある。
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